育ち方 4

ベートーベンやモーツァルトなどの名曲を聴くのでも、ちゃんと、楽譜をとり寄せて譜面を見ながらレコードを聴いていたのですね。


そこが、やっぱり芥川竜之介という人は、真のインテリだったんですね。


普通の人だったら、ただレコードだけを、目をつぶって、聞いていて、手をふったり、足ぶみなどをして、目はつぶってしまって聞いているだけですが、芥川さんという人は、ちょっと桁が違うんですね。


譜面を視ながら聴くというんですから。


やみくもに、こんなになって(限を閉じ、首を振りながら)いるのとは。


そういうお父さんの遺したものを、淋しいままに聴いていたのですが、いよいよ、中学を出て、高等学校(旧制)へ行こうか。


あるいは軍人になろうか、というときに、やっぱり上野の音楽学校へ行って、僕は、音楽をやろうと決心したのです。


そうして、芥川也寸志さんは、上野の音楽学校へ進学して作山の勉強をしたのです。

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