育ち方 1
作曲家の芥川也寸志さんは、あの有名な芥川竜之介さんという小説家家の子どもさんです。
その也寸志さんが二歳のとき、お父さんの竜之介さんは、38歳で服毒自殺をされたそうです。
人生にゆきづまって、芥川竜之介が死にましたのは、昭和2年のことでした。
ですから、二歳である子どもの也寸志さんは父親のことは知りません。
今でも、おやじのことは何も覚えていないといいます。
その頃、改造社という出版社が文学全集をつくりましたが、その文学全集の宣伝広告のために、有名な作家の家庭を、白黒フィルムにおさめて、活動写真(映画)で紹介していたのです。
その活動写真を見るとおやじが浴衣を着て、自分を抱いて可愛がっているところが写っています。
そこで「ああ、自分は、おやじに可愛がられていたんだなあ」ということが大きくなってからわかった。
それくらいで、自分はおやじを知らないので、もっぱら、お母さんとばかり暮してきたのです。
と、続きは次回に^^